トップページ
演奏会のご案内
講習会のご案内
オルガン沿革
オルガンの仕様
オルガン委員会の活動
過去の演奏会
駒場音楽振興基金
オルガン委員会メンバー
会場案内
問い合わせ先

<第124回演奏会 森稔氏追悼感謝会>

2012年5月18日(金) 18時(17時30分開場)

オルガン: 徳岡 めぐみ

N・ブルーンス (1665-1697)
前奏曲 ト長調

J・パッヘルベル (1653-1706)
《アポロンの六弦琴》より〈アリア第1番〉

W・A・モーツァルト (1756-1791)
幻想曲 ヘ短調

R・シューマン (1810-1856)
《バッハの名による6 つのフーガ》より第2フーガ 生き生きと

J・S・バッハ (1685-1750)
《クラヴィア練習曲集第3巻》より
  いと高きところには神にのみ栄光あれ(アルトに定旋律)
  いと高きところには神にのみ栄光あれ(2つの鍵盤とペダル)
  いと高きところには神にのみ栄光あれに基づくフゲッタ
前奏曲とフーガ ロ短調

第124回オルガン演奏会のポスター(PDF)

徳岡 めぐみ(オルガン)
徳岡 めぐみ東京藝術大学音楽学部オルガン科卒業、同大学院音楽研究科修了。安宅賞受賞。ドイツ国立ハンブルク音楽大学を卒業。オルガンを植田義子、廣野嗣雄、ヴォルフガング・ツェラーの各氏に師事。2001年オランダのアルクマールのシュニットガー国際オルガンコンクールで優勝、併せて聴衆者賞も獲得する。同年、ハンブルク音楽大学でDAAD 賞を受賞し、受賞記念コンサートをハンブルクの聖ヤコビ教会で開催する。2002年北ドイツ放送(NDR)音楽賞国際オルガンコンクールで2位を受賞する。帰国後、東京を中心に各地のコンサートホールや教会などで演奏活動を行っている。ヨーロッパではドイツを始め、オランダ、ベルギー、フランス、アイルランドでコンサートを行う。現在、豊田市コンサートホール専属オルガニスト、東京藝術大学非常勤講師、東京音楽大学非常勤講師、片倉キリストの教会オルガニスト、国際基督教大学オルガニスト。

故森稔氏と駒場「森オルガン」
  この度の演奏会に先だち、2012年3月8日に逝去された、森ビル株式会社会長故森稔氏のオルガンへの長年のご支援に対し、追悼感謝の会を催すこととなりました。
教養学部900番教室のオルガンは、1976年に、森稔氏と御尊父で当時の森ビル社長、故森泰吉郎氏によって東京大学教養学部に寄贈されました。もとは吉祥寺の教会に据えられていた楽器でしたが、火事のために破棄寸前であった状態で譲り受け、修復を経て駒場に設置されました。その資金は、森泰吉郎氏が提供してくださいましたが、シューケ社に託された修復は、最終的には新たな製作に相当する行程、また金額を必要としたといいます。当時のいきさつについて、森稔氏は「教養学部第100回記念オルガン演奏会」の際に祝辞を寄せてくださり、「一台のパイプオルガンを巡って紡がれたすばらしい人々の絆」と述べておられます。楽器を修復して駒場に豊かなオルガンの響きを、と創案した杉山好教授をはじめ、教養学部の様々な人々の熱意から出発した計画でしたが、そこではまず、新田義之教授の依頼を快く受け、積極的な支援に動かれた森稔氏のご尽力が重要な役を果たしました。駒場寮時代に遡るお二人の友情に基づく説得が、ついに音楽好きの森泰吉郎氏を決断へと導き、当時の国立大学では芸大の他に例のない企画の実現を成し遂げたと、森稔氏はみずから振り返っておられます。こうしたお力添えを餞として受け、教養学部オルガン演奏会は始まり、良き演奏者、良き聴衆に恵まれ、毎年の演奏会を積み重ねて参りました。森稔氏はその後も折にふれてオルガンをはじめ駒場の教育のために支援を惜しまれませんでした。オルガンは楽器の女王と称されますが、我々の小さな娘「森オルガン」は、このような森稔氏のお人柄と志をも倍音に加えて、今もその音色を響かせています。